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2020.02.27 UP
「せかい」は何でできている?~「せかい」の正体を分解しよう!

こんにちは!「せかい」クラス担当の、はらみづほです。

今日(1月29日・水曜日)は私のクラスの、2020年最初の授業。

「みんな、日本式の新年のごあいさつはしたことあるかな?」
「ない~!」

ありゃりゃ、そうかいな。
ではまず正座するところから、日本の新年のごあいさつをしましょうね。

背筋をすーっと伸ばして正座し、左右の手のひらは、左右の太ももの上に。

次に、太ももの上の手のひらを、太ももの上をスーッと前にすべらせて前に出します。

左右の人差し指と左右の親指の先を合わせ、親指と人差し指で三角をつくって床に置いたら、
相手の目を見て「あけましておめでとうございます」と一言。
そのあと丁寧に頭を下げ、額が床に着きそうになったところで止めて一呼吸置いたのち、
頭をゆっくり上げて、また最初と同じ姿勢に戻ります。(手のひらは再び太ももの上)

では、今度は一人一人と一対一でごあいさつ。

みんなとっても上手にできました!
これで、お嫁さんをもらいに行く時のご挨拶も安心だね!(笑)

さて、では、今日の授業の本題に入りましょう!

今日は「せかい」が何でできているかを考え、観察し、
「せかい」の正体をリアルにつかみとっていく授業です。

「せかい」というとでっかすぎてピンと来ないけど、
その「せかい」を形作っている一つ一つの構成要素を知り、感じることができれば、
グッと理解が進み、その「せかい」を身近に感じることができる。

そうしてそれは、「大切にすること」や「愛すること」にも、
きっとリアルにつながっていくはずなのです。


というわけで、まずは地図を見ながら質問。

「せかいには、何がある?」





「人間がいる」「サルがいる!」「魚がいる!」「いろんな生き物!」
「虫」「鳥!」「植物!」「水」「マグマ」「地面」「ゲーム」「うんこ!」
「土」「鉄」「石」「こくおうせき!(黒曜石のことかな?)」
「本」「教科書」「紙」「お菓子」「車!」……

うーん、そうだね~!いろいろ数え切れないくらいあるね~!
そういう数え切れないものぜーんぶで、
地球の上の「せかい」はできてるよね~!

じゃあ今度は…
「日本には何がある?」

「ユニバーサルスタジオジャパン!」
「富士山!」「ゲーム!」
「国旗がある!」「もなか!」「島がある!」
「梅干と梅干弁当がある!」
「神奈川県とか東京タワーがある!」
「やくざがいる!」「悪いことする人いる!」
「いいことする人もいる!」
「川がある!」「山がある!」「断崖絶壁がある!」
「四文字熟語ある!」「ことわざがある!」
「青息吐息がある!」「一氣同鉄がある!」
「めんどくさい算数がある!」
「国語ある!」「漢字ある!」「漢字辞典がある!」
「タイドプールがある!」
「環境破壊がある!」「Co2がある!」「H2oがある!」
「夕焼けがある!」「空がある!」
「ようたろうがいる!」「りゅうじがいる!」
「りょうたがいる!」「ひろとがいる!」
「みづほさんがいる!」

そうだね~!
日本の中だけでも、数え切れないくらいたっくさんのものがあるね~!
そして…この日本の中に、ここにいる一人一人がいる。

さあ、じゃあここでまた、新しい問題を出すよ。

「自分のせかいには何があるか」
「自分のせかいは何でできているのか」
を、
一人一人黙って考えて、できるだけたくさん紙に書き出してください。

ひとりひとりが「せかい」だから、
自分という「せかい」のガイドブックを書くつもりで、
思いつくものを端から全部書き出してね!

…するとみんな急に静かになって、真剣に考え考え
それぞれの答えを紙に書き始めました。

字で書く子も、絵で描く子もいます。
めっちゃ集中して、ハナ息が荒くなっている子もいます。笑



みんなと同じものもあるかもしれないし、違うものもあるかもしれない。
同じと思っていても、一人一人カタチが違うかもしれない。

食べたものもあるだろうし、知ってることもあるかもしれない。

外側から見えるものも、外からじゃ見えないものも、
カタチのないものもあるかもしれない。

間違いはないから、
「自分のせかいにはこれがある!」
自分が思うものを何でも書き出してみてね。


「オレね、人がいて、にぎやかなのが好き。
 キケンなものとかがない世界がいい。
 自分がただ“うれしい”と思うことが好き」

書きながらそうつぶやいたRくんの素直さにハッとして、
そうか~だからいつも賑やかにしてるのか~!とナットク。

見えなかった「せかい」が見えてくると、理解が深まるね!



見えるものも見えないものも、
一人一人みーんな、きっと全然違う「自分だけのせかい」があるはず。

じゃあ、そろそろ発表タイムに移りましょう!
まずはいちばん最初に書き終えたRJくんからどうぞ~!

「心臓、脳みそ、めんたま、サッカーボール、自分だけのいのち、
映画、なわとび、意気満点(意気消沈のオリジナル対義語?!)、
ともだち、ちきゅう、透明、病氣、危機一髪、地面、サル、
寄付、城、ゴール、自分のせかい、ことば、人!」

うわ~!なんてドラマチック!
彼の「せかい」がイキイキと浮かび上がってきましたね~!


お次はYくん。いってみよ~!

「さかな(彼は魚が大好きなのです)、お母さん、お父さん、
両生類、爬虫類、人、哺乳類、鳥類、軟体動物、サーフィン、スノボ、海、
心、感情、喜怒哀楽、ガラパゴス諸島、学校、理科、算数、
コロナウィルス(知っている、という意味です)、インフルエンザ、
CO2、CO、炭素、粒子、オーロラ、プラズマ、犬、
日本、地図、地震、ゲーム、顕微鏡、ばあば、じいじ、本。

自分のせかいっていうか、自分の脳にあったことをアウトプットしたの」

とYくん。

いや~おもしろい!
生物学者を目指しているYくんらしい、
RJくんとはまた全然違う「せかい」が立ち上がってきましたね~!

では、次はHくんの「せかい」を発表してもらいましょう!


「えっと、まずゲームがあって、病気がなくて、人もたくさんいて、
サーフィンもあって、焚き火もあって、学校もある」

…と言って、
彼はその言葉以上のものが紙いっぱいに描かれた絵を見せてくれました。

ひゃ~ブラボー!ヽ(^o^)丿♪
言葉にならない「せかい」がバッチリ描かれています。

彼は、言葉より絵で表現するのが得意なんですね~!
この絵が写真にハッキリ写っていなくて、
お見せできないのが残念だ~!(≧o≦)

最後のRくんも、またまた絵で「せかい」を表現してくれました。



「サーフィンがあって、テレビがあって、ウイルスや病氣がなくて、
ゲームがあって、人がいっぱいいて、にぎやかで、自分が楽しく暮らしたり、
勉強とかもするし、みんなが楽しく暮らせるせかいをイメージした」

…とプレゼンしてくれて、
彼もまた説明以上の「せかい」が、紙の隅々まで絵で表現されていました。

似ている表現方法でも、視点や氣持ちや考えが違うから、
表現される「せかい」は、四者四様。

個性があふれていて、それぞれなんて豊かなんでしょう!ヽ(^o^)丿♪

では、本日のラストは、
「自分から見た相手のせかい」。

二人組みになって互いに相手をじっくり観察し、
想像も含めて「相手のせかい」を表現してもらいます。


「この人の心臓は、どんなカタチだろう…?
 あ、脳はどんなカタチだろう…?」

…と、RJくんを見ながらつぶやくYくん。

いいねいいね~その調子!!!

今まで友達としてつきあってきて、その人は
何が好きだったかな~ 何がキライだったかな~
何が得意で、何が不得意だったかな~
どんな思い出があったかな~
誰が好きだったかな~
どこに行ったって話してくれたっけな~

…と、これまでをふりかえるだけでも、
見えてくるものがいっぱいあるね~

さて、ではまず、
「Yくんから見たRJくんのせかい」を発表してもらいましょう!
ちゃんと相手の目を見ながらね!
 
「自分を大切にしていて、好きなことができて、目の下にホクロがある。
 楽しく生きている。自由。しあわせ。外国の知識。スポーツ。
 脳は広くて複雑そう。男の子・家がキレイそう。
 喜怒哀楽のメリハリがついている。肌が白い。楽しそう。
 サッカーが好き。いろんな外国に行っている。
 4月で3年生。頭が四角い。ゴクッてやってる」

うひゃ~!よく観察したね~!
Yくんならではの言葉や、目のつけどころがいっぱいだ!ヽ(^o^)丿♪

では、お互いに「ありがとう」の氣持ちが伝わるように、
向かい合ってお互いに目を見ながらおじぎをして、
相手のせかいを書いた紙を賞状みたいに手渡してください。




では、次は「RJくんから見たYくんのせかい」の発表です。

「自然が好き。理科実験が好き。目の下にホクロがある。
 友達がいっぱいいる。体がある。やさしい心がある。
 顔の大きさが心臓くらいだと思う。
 爪が大きい。男子。肌が暗い色(日に焼けてるのかも?)。
 さかなクンが好き。指紋がある。
 手とかに傷(シワ?)がいっぱいある。
 中指にホクロがある。口がピンク色。
 足にシワみたいな線がいっぱいある。
 耳が赤い。ホクロがいっぱいある」

これまたRJくんならではの視点によって、
Yくんが見たYくんせかいとはまた違った
「Yくんのせかい」が立ち上がってきました。

最後の一言を聞いて「大正解!」と、ちょっと嬉しそうなYくん。

自分のことを丁寧に見てもらうのって、
照れくさいけど、きっとちょっとうれしい氣分だよね~(o^-')b


さて、こちらチームは「相手のせかい」を
またまた絵で表現してくれました。

ウイルスをバリアしている様子や、ゲームやサーフィン、
人々でにぎわってる様子や小学校などが描かれています。
さっきのRくんの発表をよく聴いていたんだね!



Rくんも、Hくんの世界を絵で表現。

「さっきHくんが言ってたこと聞いてたから、学校とかを描いて、
 ゲームのスイッチも描いて、サッカーゴールやサッカーを始めるところ、
 お金や、友達が学校に来てる様子や、サーフィンも描いた」とのこと。

ふたりともまたA4の紙いっぱいに、相手の絵や話をもとにして
「自分から見た相手のせかい」を描いてくれました。



渡し合いもピシッと決まったね!

みんな、すばらしい!!!
今日もよくできました~!ヽ(^o^)丿♪

<ふろく>
授業のあとHくんがホワイトボードいっぱいに描いた絵に
RJくんも参加した、ふたりのコラボ作品をチラリ。

左下に縦に描かれているのは、サメの形のアトラクションなのだそう。

サメのおなかの中に作られたローラーコースターを滑り降りるために、
大勢の人が列を成して並び、サメの口の中に飛び込んでいくのだそうな!

「待ち時間が長いから」と、途中に出店も出店し始め…
ストーリーと「せかい」がHくんたちのペンによって
グングン広がっていく様子に、も~感服!

お迎えに来たお母さんにも見せたくて、思わず教室に引っ張り込んでパチリ。

いや~彼らのクリエイションには、毎度ワクワク&脱帽です!ヽ(●=゚◇゚=●)丿

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