TIDE POOL 葉山の公式ブログ

授業レポートせかい 水曜クラス
2023.07.07 UP
せかいのビックリ人間力!

こんにちは(^^)/
毎月第三水曜日の「せかい」クラス講師、はらみづほです。

この日のクラスでは、世界6大陸60か国を6年旅した私が実際に出会った、ビックリして大感動した人々の実話を4種類、写真を見せながら紹介しました。

今年度からスタッフに加わったつよぽんこと永松 剛さんが昔使っていたという地球儀をタイドプールに持ってきてくださったので、みんなで場所や日本との距離を確認しながら、話を進めます。

まず一つ目のビックリ現場は、南米大陸のペルーにある、世界一高いところにある巨大な湖・チチカカ湖に浮かぶ、ウロス島。

ウロス族と呼ばれる人々が、葦という草を乾かしたものを湖の上に何層にも積み重ね、自分たちの土地を創って暮らしている場所です。

島自体も、家も、自分たちの島から別の人の島や大地へ移動するための船も、作物を育てる畑も、すべて葦でできていました。

彼らは昔、スペイン軍がこの地に責めてきたときに住処を追われ、生き延びるための手段として、この土地にふんだんにあった葦の葉を使って、巨大な湖の上に自分たちの土地を創造したのです。

人間の知恵と創造力のすばらしさを表している島・人々・くらしに出合って、私は胸がふるえました。

この島の写真は以前も見せたことがあるので、前からこのクラスにいる子たちは私が以前話したことを覚えていてくれて感激しました。

驚くべき人間力が、きっと印象に残っていたからでしょう。

2つ目は、フランスのビックリ名所・シュヴァルの理想宮。
この話も、以前話したときのことを覚えていてくれた子は、私に代わって張り切って説明してくれました。

郵便配達員だったシュヴァルさんが、歩いて郵便を配達していた時、石につまずき、それがもとで、石を集めて自分の理想の宮殿を創ろうと思い立ち、33年もの月日をかけ、周りの人々に変人扱いされても一人でコツコツ築き上げたという驚くべきこの名所に私が到着したのは、小雨降る晩秋。

お天氣のせいか、とても辺鄙な田舎町で行きにくい場所にあるせいか、世界的な名所でありながらその日は3~4人の見物客しかいなかったおかげで、私は今思い出しても鳥肌が立ち胸がいっぱいになるくらい、その宮殿の中に足を踏み入れた時、そこにシュヴァルさんの熱く優しい「想い」のようなものがモワ~ッと漂っているのを感じ、涙があふれてきたことを覚えています。

↑これは、宮殿の中にたくさんある石に刻まれた説明のひとつ。訪れる人々にシュヴァルさんが伝えたかったことが書かれていて、その一枚をフランス語がわかる人に読んでもらったら、「イマジネーション(想像力)のすばらしさについて書かれている」とのことでした。

まさに、この宮殿は、彼の想像力のたまものですものね!

なんと、シュヴァルの理想宮は、2019年に映画になっていたことが判明!DVDも販売されていることがわかったので、手に入れることにしました。

子どもたちと一緒に観れるといいな~と思っています(≧▽≦)

3つ目のビックリスポットは、ブラジル・リオのカーニバル!

年に一度のこのお祭りの数日間は、こんなカーニバルスタイルで地下鉄に乗ってくる人もいっぱい!

でも、私がビックリ大感動した理由は、このカーニバルの始まりの物語を聴いた時でした。

このお祭りは、もともとはブラジルを支配していたポルトガル人たちが仮面をかぶって大騒ぎする、白人だけのお祭りだったそう。

その白人たちに支配され、アフリカから無理やり連れて来られて奴隷として働かされていた黒人の人々が、暴動ではなく、歌と踊りという芸術の力で白人たちの祭りに躍り出て、歌に載せて自分たちの尊厳を訴え、そのパフォーマンスがあまりにも高いクオリティだったことに白人たちが圧倒され、奴隷制度に疑問を呈するきっかけになったそうなのです。

ブラジルは今も貧富の差が激しく、黒人の人々の多くは低賃金で過酷な労働を強いられていますが、年に一度のカーニバルシーズンは、彼らが希望を持って全身全霊で自己表現し、それが世界中の人々に称賛される喜びの期間。

そのパワフルなパフォーマンスは全世界の人々を魅了し、今や世界でも名だたる観光の目玉となっているのです。

人間のパワーって、ほんとうにスゴイですね!

さて、最後・四つ目のビックリ人間力は、私が世界各地で見た「のっけてウォーク」です。笑

左から、インド(雑草がギュウギュウ入った20キロ以上の包みをのっけて歩く女性!)、インドネシアのバリ島(これまた20キロくらいある神様へのお供え物を頭に載せて歩く女性)

エジプト・カイロで、焼き立てのパンを窯からパン屋さんに届けに行く男性。この二倍の長さのカゴをのっけて自転車に乗る男性も目撃しました!

水道も電氣も車もない、西アフリカ・ブルキナファソ共和国の小さな村で、朝夕自分の顔より大きなバケツを頭上に載せて井戸まで水を汲みに行くお母さんたち。

ネパールの田舎道を、全身で藁を運ぶ少女。これはたぶん40キロはあると思います。

車を持たず、こんなふうに「のっけてウォーク」している人々を世界中で見ました。大変な重労働だけれど、こんなことができるのは、腹が据わっていて、体幹が整っている証拠。本来、重いものを載せて運ぶのに最も適しているのは頭上なのです。

…というわけで、世界の「のっけてウォーク」をお手本に、人間力の活性化を目指し、みんなでのっけてウォークにチャレンジ!

やってるうちに感覚がつかめてきて、モデルさんのようにスッとした背中でスムーズに歩けるようになった子も!

せかい各地の人々に教わった、無限大の人間力。ぐんぐん活かして、生きて行こうね!

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